いつも対泉閣をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。

当館では、赤目口駅までの無料送迎サービスを、できる限り長く続けていきたいという思いのもと運用してまいりました。
お車以外でお越しになるお客様の足としてもお役に立てれば――そんな願いも込めています。

しかしながら近年、この送迎にまつわって、少し考えさせられる出来事が重なるようになりました。

■「送迎なしプラン」における誤解について
プランごとに「送迎あり／なし」を明記しておりますが、ときおり
「送迎が付いていないとは思わなかった」
「なぜ迎えに来ないのか」
といったお声をいただくことがあります。
当館としては、できるだけ分かりやすくご案内をしているつもりではありますが、
ご期待に添えない場面が生まれてしまうのは、私どもとしても大変心苦しいところです。

■お迎えに伺った際のすれ違い
また、ご指定の時間に駅までお迎えに伺ったにもかかわらず、
お客様がいらっしゃらず、こちらからお電話を差し上げて初めて、
「連絡するのを忘れていました」
「もう少し後にまた来てください」
といったご事情を伺うこともございます。
送迎は、お客様お一組お一組のお時間に合わせて、
他の業務を調整しながらスタッフが向かっております。
そのため、こうしたすれ違いが続くと、どうしても館内全体の運営にも影響が生じてしまいます。

■無料サービスを続けてきた理由
送迎車両の維持費や燃料費、運転を担うスタッフの人件費など、
無料とはいえ旅館にとって決して軽い負担ではありません。
それでも続けてきたのは、
「赤目渓谷へ向かう時間も含めて、旅の心地よさを守りたい」
という思いがあったからです。
多くのお客様がマナーを守ってくださり、温かいお言葉をかけてくださることが、
私たちの何よりの励みとなっています。

■それでも、見直しの“可能性”について
一方で、近頃は
・送迎なしプランでのトラブル
・指定時間にいらっしゃらず再送迎をご要望いただくこと
・ご案内に対する心ないお言葉
など、現場として無視できない事例が増えてきました。
もちろん、ほとんどのお客様には何の問題もございません。
ただ、一部のケースによって、スタッフの安全や館内全体の運営が圧迫されることが続くと、
これまでと同じ形で送迎サービスを維持できるのか、慎重に見直す必要があるのではないか
と感じる場面もございます。

■最後に
送迎サービスは、多くのお客様のご理解とご協力の上に成り立つものです。
そのことに、私どもは深く感謝しております。
これからも、できる限り皆さまの旅路のお手伝いが続けられるよう、
サービスの在り方を丁寧に検討しつつ、よりよい形を模索してまいります。
どうか、当館の想いと事情をご理解いただけますと幸いです。
今後とも、対泉閣をよろしくお願い申し上げます。